朝 ゼロはわたしたちに久しく、 空の白さが きみの衣装です。 わたしの 半透明な手が、 きみの、曖昧な身体に 触れれば ゼロ、 爆心の 朝。 口にすべき なにものも持たないから、 亡骸の手をしているね。 朝、 秋は去り 朝、 この朝がわたしに問いかける。 明けたのは どんな素姓で それはいつ いかなる楔を穿った のか、 と。 爆心の、朝を いつまでも 輪舞している。