零度 ( 爆心の 朝、 )
るか



     朝
     ゼロはわたしたちに久しく、
     空の白さが
     きみの衣装です。
     わたしの
     半透明な手が、
     きみの、曖昧な身体に
     触れれば


     ゼロ、
     爆心の 朝。
     口にすべき
     なにものも持たないから、
     亡骸の手をしているね。
     朝、
     秋は去り



     朝、
     この朝がわたしに問いかける。
     明けたのは
     どんな素姓で
     それはいつ
     いかなる楔を穿った
     のか、
     と。


     爆心の、朝を
     いつまでも
     輪舞している。












自由詩 零度 ( 爆心の 朝、 ) Copyright るか 2008-11-05 13:11:21縦
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