永遠というもの
kauzak
流れついたものが内に秘めた記憶に感応するように見えてくる形がある
それを現実の世界に引き上げることだけに誠実にノミをふるってきた人
立ち上がる形は僕の解釈なんていとも簡単に呑み込むように静かで確固としている
海が身近な存在ではなかった僕にとって
樹皮が剥がれたその肌は人工的に見えるけど
微細な孔と腐食の進みつつある木肌は不安定で
海の潮に洗われて耐えてきた記憶だけが重さを与えている
そこに軽さを与えるのは人の手の仕事だと確信するかのように
さりげなく淡々としたフォルムを表情を削り出しているゆえに
永遠を感じてしまうのだろうか