からからと
湖月
からからと 転がるかなしみだけが
音を立てていました
きのう 死んだ心がまた生き返ろうと、棺の蓋を叩いて
その音がまたからからと音を立てました
耳を塞げどその音は耳の中からするものですから
塞いだ手のひらに反響して
体の中にからからと音を立てるのです
自由詩
からからと
Copyright
湖月
2008-10-30 22:03:43