ぬるい迷妄
みお
あのひ、ほしを
抱いた
かがやきを濁らせて
ほれたフリをする
きっと
かなしみだったけど、必然だった
あのひは、うみを
抱いた
知っていたの
なまあたたかい潮風がうみに恋をしていたことも
うみを抱くわたしが、くるしいほど
あきれるほど
じゅんすいに他のだれかをおもっていたことも
ああ、
この
ゆきは
ほほが凍りつくほどあたたかくて
さむさは、わたしを少しずつ溶かしていくから
おぼれちゃえばいいんだと
ほほえんで
またぬかるみを
身体に感じた
自由詩
ぬるい迷妄
Copyright
みお
2008-10-30 21:15:10