それでもたしかにぼくがいたんだ、あいまいなひかりつつまれながら
ゆうと
夕陽のせいでぼくはわらうしかなかった
きみはすぐ泣きたがるからぼくはいつも、
すこし離れて歩いていた
そうすればきみがいつ泣き出すかわかる
首からぶら下げた他人行儀な一眼レフで
あまいピントで撮った世界は
ゆめをみているようだった
(( それでもたしかにぼくがいたんだ ))
とりとめのない、まいにちがつづいても
きみがとなりから姿を消しても
ほんとうにぼくがいたんだ
生きて、いたんだ
(( あいまいな、ひかりにつつまれながら ))