風の色  (チョコ同盟連詩 夕焼け空+乱太郎)
乱太郎

ねぇきいて
今日の風は黄色だったの
あなたの瞳にはどう映った?


今日の風がささやいた
足元気をつけて
黄色い落ち葉が落ちている
きっと今日の風が塗ったのだろう


足元に佇む風の子が
黄色い落ち葉を羽根にして
今日の風を追い越して


吸い込まれそうな秋の空
羽根の生えた日々
赤トンボが子どもの頭に止まる
いつしか
わたしのこころも色鮮やかに


子どもに止まった赤トンボ
飛び立ち空を染めてゆく
染め残しの秋の空を
わたしのこころで埋めたいの


西の空を染めてみた
お母さんと家路に着く子どもに
そっと教えてあげる
それは 楽しかったよ の色
それは ありがとう の色
それは またね の色
明日の風はどんな色かしら


色の空を小瓶につめて持ち帰る
小瓶に入れたマシュマロは
パステルカラーになりました


七色に発光するひとつひとつの想い
さらに輝き出して
小瓶の中で
音符に様変わり
小さなオ―ケストラ
いつの間にか
タクトを振っていたわたし


音符は小瓶を抜け出して
タクトを持ったわたしの周りをくるり一周
きらきら輝きながら広がって
次はどこへいくのかな


ラララ
踊りながら
キラキラ
跳ねながら
白い音符が先頭になって
青い音符は黄色の手を引っ張って
緑の音符がわたしの頬に
キスをした


わたしの頬が赤くなり
途端に世界が色づき輝きはじめる
ありがとう
わたしはもう大丈夫
色を届けにいっといで


何処までも
わたしの知らない果てまでも
モノクロだったわたしが
与えられた様に
いつまでも
悲しみに上塗りして

ああ
朝日が昇るのが待ち遠しい

ねえ
教えて
明日の風は何色かしら
あなたの瞳には
どう映るのかしら



自由詩 風の色  (チョコ同盟連詩 夕焼け空+乱太郎) Copyright 乱太郎 2008-10-29 13:26:23
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