the sensation of warmth
鯨 勇魚


He still remembered the sensation of warmth he felt when he touched her hand....

浜辺のしっぽが落ちて。
しゅるくしゅる。しゅつるくる。しゅるつ。
真面目な空気をほぐしています。

海の幅をみつめて、
乖離したとしても、
どこまでも秋冬、
隣りあわせ、季節でしょう。

なにか、感じるのです。
脈がかゆかったりするその時。
両腕をひろげて、くるくる、する。
仰ぐ。触れたくなりませんか。
感覚ということなのでしょう。

秋冬隣あわせの、
触れ、溶けあって、抱く。
確かな、存在を確かめていくのです。

手のひらに、落ちて、溶けあうまでの、時間を一瞬としたなら、
曖昧にも、うふふ。受けとめられるのではないか。
いろんな、本当、それに、触れるでしょう?


感覚が。ひろがる、
一瞬を解くという溶解。
溶けきるまでの、不安。


いきてるっていう、あれ。
体温。熱源は、
あ。って、なみだみたいな。
溶けかたなのでしょう。


ちがいます。
ちがいます。


ね。ねっ。どうしてでしょう。
この感覚が言葉にならないのです。


ねぇ。知っていますか

走り去るまでの列車の残光に似た。
それを、細かいまばたきをすれば、
その、一瞬がとまって見えること。

あたしたちの、手のひらに、落ちて、溶けきるまでの、
時間を一瞬としたなら、いろんなものを、
受けとめられるんじゃなかろうか。
いろんな、本当、それに、触れていけるのです。


溶けきった。なら、
溶けきっていますから。
逆巻きできない世界にいる。

落ちてきたのか。落ちたのか。

その、ひとつ、の、ことから、きっと、
ちがうのだけれど。
認め合うみたいなことでしょう。


     ね。見えているでしょうか?
     ほら、あれ、見てくださいよ。ねぇ、
     はい、あれですね。見えましたよ。
     繋いでるのでしょうね。
     繋いでいでいきましょうね。
     静かに。
     静かに。

     しゅるくしゅる。しゅつるくる。しゅるつ。
     むおんはいろんなおとがしませんか。

うふふ。
     







自由詩 the sensation of warmth Copyright 鯨 勇魚 2008-10-27 10:36:14
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