終末
セガール、ご飯ですよ
月とか朝焼けが変に赤くなったら
それは世界が破滅する時であるというが
その判断基準というやつは非常に曖昧であり
季節や気象条件によっても微細に変化するため
人々は不安で眠れない夜を過ごしていた
やがて日本の化学者チームが
破滅とそうでない時の見分け方を発見し
その年のノーベル化学賞を受賞したが
しかし判断基準が明確になったがために
人々はその一瞬を見逃さないようにと
毎日徹夜で空の観測を行うようになってしまい
判断基準の発表から二ヶ月で30億人が疲労のため死亡
そうやって徹夜で空を観測するものだから
経済活動が行われるべき日中に皆眠るようになってしまって
世界中の経済が破綻してめしが食えなくなった20億人が死亡
そうして経済が狂って金銭が価値をもたなくなったため
世界中で食糧や物資の略奪が横行するようになり
やがてそれは戦争へと発展し10億人が死亡
ごくわずかに生き残った人々は自分たちの愚行を翻って後悔し
今度こそ我々が平和で安全な世界を作り直そうと決意
それを記念して酒を飲んだり歌を歌ったり
どんちゃん騒ぎをしている間に空が真っ赤になって
地震とか津波とか色々起こって世界が破滅しましたこわかったです。