merry-go-round
nonya


日曜日の鳩尾は
相変わらずキュウンとするけれど

月曜日の洗面器には
カラ元気をなみなみ張って

火曜日の鳩時計の中で
大人しくクルッポーを演じたら

水曜日の排水口に
息も絶え絶えに引っかかる髪の毛

木曜日の郵便受けは
頑張れを頬張りすぎて吐き気

金曜日の蓄音機はそれでも
やけっぱちの merry を回してくれるけれど

土曜日の木馬が
コンプレックスを無闇に曝け出したりするから

日曜日の鳩尾は
相変わらずキュウンとするんだ

飽きもせずに
週が回る
まったく go-round だぜ
merry が回る

目が回る
月が回る
日が回る
口は滑る

merry になろうと背伸びをしたら
merry になれずに背中を丸めて
回りながら膨らんで
回りくどく溢れだして
回りすぎて凪いでしまって
回り回って透きとおっていく

僕が僕でなくなっても
merry は回り続けるのだろう

回っている意味すら
その尻尾の先っちょすら
決して掴ませてはくれずに


自由詩 merry-go-round Copyright nonya 2008-10-13 12:22:52
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