merry-go-round
nonya
日曜日の鳩尾は
相変わらずキュウンとするけれど
月曜日の洗面器には
カラ元気をなみなみ張って
火曜日の鳩時計の中で
大人しくクルッポーを演じたら
水曜日の排水口に
息も絶え絶えに引っかかる髪の毛
木曜日の郵便受けは
頑張れを頬張りすぎて吐き気
金曜日の蓄音機はそれでも
やけっぱちの merry を回してくれるけれど
土曜日の木馬が
コンプレックスを無闇に曝け出したりするから
日曜日の鳩尾は
相変わらずキュウンとするんだ
飽きもせずに
週が回る
まったく go-round だぜ
merry が回る
目が回る
月が回る
日が回る
口は滑る
merry になろうと背伸びをしたら
merry になれずに背中を丸めて
回りながら膨らんで
回りくどく溢れだして
回りすぎて凪いでしまって
回り回って透きとおっていく
僕が僕でなくなっても
merry は回り続けるのだろう
回っている意味すら
その尻尾の先っちょすら
決して掴ませてはくれずに