斜路
小川 葉

 
斜路を行く
山脈をのぼりつめて
そのむこうには
街がある

ひとは呟く
おさない子供のように
どうして汽車は
ひとを乗せて行ってしまうの

はく息が白い
煙のように
あらわれては消える
秋の夜明けを
窓からひとり見つめている
 


自由詩 斜路 Copyright 小川 葉 2008-10-08 01:18:06
notebook Home