枯れ木
清水勇介

正しいのかと問い続けて
二十一回目の秋を見た
中途半端な悲しみを捻り出して食べてみる
それは嘘になって
よこしまな水は皮膚の裏まで暗く染め抜く

あゝ追憶よ、汚さぬように汚してしまわぬように
あの日を染めてしまわぬように

正しいのかと問い続けて
二十一回目の秋を見た
少なくとも秋だけは正しいのだろう


自由詩 枯れ木 Copyright 清水勇介 2008-10-05 16:54:51
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