野生の花
フミタケ
枯れてしまった花を詰め込んだ
荷物を背負って
帰るんだ
うちへ 帰るんだ
野生の花が咲くまちへ
いつか大切だった本が
ホコリの中に埋もれてる
無為に費やした
たくさんの
愛しさと
日々
夕闇に消えていった
小さな夢
もう面影さえ
思い出せないものもある
それらすべては
虹の彼方へ
紫や
青や
白
黄色や
色を変えて
僕の頭の中に
霧がただよってる
時々そこに
見え隠れする光を
追いかけていこう
もっとよく
耳を澄まして
僕らしく振る舞おう
笑われてもいいや
どちらにしろ楽じゃない
この想いは
君のものでもいい
君の歌でもいい
同じように
浮かんでは沈んで
だれかがいるから
心の歌は鳴るのでしょう
だれかがいなければ
毎晩眠らずに朝をまつばかり
だれかがいるから
午前10時の光の軌道が映るのでしょう
だれかがいなければ
床さえまともにみれはしないない
枯れてしまった花を詰め込んだ
荷物を背負って
帰るんだ
家へ帰るんだ
始発を待って
枯れてしまった花を詰め込んだ
荷物を背負ってさ
帰ろう
帰ろう
野生の花が咲くまちへ