キスマーク
舞狐

私の頬についた
大きな大きな
キスマーク

冬の花火を
震えながら見ていた
屋上のベンチ

恥ずかしがり屋の貴方が
私につけた
俺専用って印


あざか怪我かと間違うくらいの
大きいキスマーク


へたくそな言葉のないプロポーズ

花束の代わりに
冬の花火


わがままで
強引で
強がってるけど
本当は弱虫で
孤独で
暖かさと愛に餓えてる

そんな貴方のプロポーズ


心地よくさらわれた
そんな気持ちで
笑うしかない私


キスマークのお返事に
私は婚姻届に判を押した


そして

貴方を想いながら
毎日を生きる


貴方の笑顔を楽しみに
温かい夕食を用意して

ドキドキしながら
帰宅を待ちわびる


あの日の大きなキスマーク
今も私の心に
しっかりついてます


自由詩 キスマーク Copyright 舞狐 2008-10-04 11:48:32
notebook Home