ミリ
モリマサ公
実態がない
1ミリもない
あの子の必要としているのは俺じゃあ無くて
俺が必要としているのはなぜあの子なのか
そしてこのタイミングなのか
三本足の野良犬のびっこの足跡をたどる
雷がすごく鳴っている
おしっこをがまんしているので
自然と急ぎ足に
どこかもう世界のような遠くにいってしまったのかな
あのときの気持ちも
こないだのこころも
どうにもならないな
恋愛というのですよ
胸がつぶれるこの感覚を
秘密にするから
太陽にも星にも
告白しないから
どうやっていきていけばいいのかわからないから君に会いたい
思いやる気持ちが足りていない
自分にぶつぶつ話しかけながら
目覚ましを止めに部屋に戻る
拡散していくボディーをとめられないでいる
本音を全部伝える
よくわかんねえ
本音のつもりが思い出話になる
もう二度と会えない気がする
現実は本当に美しい
あの子の
センシティブで情熱的な部分がすごくすきだ
毎日会いたいなあ
キラキラキラキラ
会いにいきたい
奇跡がおこらないかなあ
心からしみ出した
くらい空一杯に月がひろがっている
君の匂いをおもいだしたりもする
高速道路のいろのない交差
最近全然涙が出ない
おしっこを我慢できなくて
加平のパーキングに入る
一人で生きていくことに慣れすぎたのかもしれない
俺は男かもしれないけれど君の子供を産みたい
傷つかずに生きていく方法は全然ないなあ
シャブ中で刑務所に捕まっている妻からの返事が来ない
もう一ヶ月になる
このまま自然に消滅するのかなあ
君の中で大きくなりたい
手をつないで
目を見ながらいきたい
そのことばかりを望んでる
アスファルトにつっぷして
現実を知りたい
コンクリに額をおしあてて
左の足から歩き出したい
風がいちいち痛い
水滴がいっせいにおちていくように
風景をぬりかえていく