僕はドーピングゲーマー・12月17日(池大会・ゲームオタクの日記)
うおくきん

朝起きると雨がざあざあ降っていた。僕はハッと気づく。「雨じゃあ、フリマ中止じゃん、今日はキャンセルかあ・・・」、せっかく小学生のよーにお年寄りのよーに早寝早起きしたのだけれど。
「今日は逢うの止めにしよう」、あの娘が電話越しに笑っている。楽しみだった気分が寂しい気分にとってかわられる。
予定は狂うモノだ。わかっている。そんな時、僕は人よりかなり戸惑う。何をしていいのかわからなくなるから。

気持ちを切り替えて、朝の作業をすることにする、朝の洗顔、朝の食事、朝の髭剃り、朝の歯磨き。
ついでに着替えもすまそう、いつまでも寝巻きでいるとダラダラした気分で1日をすごしてしまうから。
無印の紺の長袖Tシャツの上にジムフレックスの茶のスエットパーカ、その上にスナッグパックのキャメル色のパーテックスナイロンパーカ、ボトムは古着リーバイスのブルーグレーのコーデュロイ517、足元はスプリングコートの迷彩スニーカー。
準備は整った。さあ、出かけよう。

いつものよーにバスに乗り、いつものよーに電車に乗る、同じ車両に乗り合わせた浮かれた気分の若者たちが騒ぐさまが悲しくて、車両を変える。
電車が本八幡をすぎる、八幡エースのことが気にかかる、皆のことが気にかかる。大切な思い出だ。後悔もたくさんあるけれど大切な思い出だ。僕のアウトサイダーアートの緻密な描きこみのよーな狂気を軽減できたことに狂喜できた大切な思い出だ。ゲーセンでだって仲間はつくれるんだ。

ぼんやりしていたら中野へ到着。いつものよーにブロードウェイへ。混沌とした廃墟のよーな空気が心地いい。歩く人も雑多だ、ココでなら僕は空気のよーな存在になれる・・・わけもない。
閉塞的なタコシェでアングラ本を立ち読み、魔窟のよーなまんだらけで探求本を探す。
いつものことだ、ゾンビのよーにいつも同じな安定行動を取る。
このまま高円寺にでも遊びに行こうか?なんてことも思ってもみる。
いや、ちょっと待ちなよ、気づいたらこんな時間だ。ギゴへ向かおう。今日は殺り合いの日だったんだ。

到着。
試合前は、表情を殺して、心も殺す。
ゲーム大会でも真剣だ。
エスタロンモカで眠気を払い、ピンポセチンで反射能力を上げて、レキソタンで焦りをほぐす、僕はドーピングゲーマー。
ウイナーズ・ドント・ユーズ・ドラッグスなんて嘘っぱちさ。使っても勝てんがね。
ソレはただたんに僕の精進不足。強くなりたいのなら、やれること全部やらなきゃあかん、なにもやれてなさすぎだ。知識も貪欲に吸収せなきゃならん、なにも知らなすぎだ。経験ももっと積まなきゃならん、今まで惰性でやりすぎた。
フィーリングだけで勝てるほど甘いゲームじゃないってのはわかっている。

さて、思考を止めよう、殺すことだけに集中だ
第一試合。Mさん(シャンファ)。
おもに66A+Bの確反でダメージを取って勝利。BBで安定してしまっていたけれど、3Bも入るらしい。メモ。

第二試合。Jくん(キリク)。
完全に負け越している相手だ。がぜん気合いが入る。結果、負けてしまったけれど。
今回は焦らずに、現段階の全力を出せたと思う。完敗。再戦が楽しみな相手だ。
コレで僕の出番は終り。
敗者にはただただもう試合を見守ることしか許されない。それもまた勉強のうちだ。
そして優勝はDさん(御剣)。牙城は揺るがない。

感謝。いろいろアドバイスしてくれた人&対戦につきあってくれた人に感謝。
一回固まってしまった自分のスタイルを変えるのは難しいけれど、また楽しみでもある。変えた直後はグダグダになるかもしれないけれど、強くなりたいのならやるしかない。いろいろな理由があって今さらやる気が溢れ出してきた、限られた時間をやりくりして僕にやれる範囲で遊んでいこうと思う。そう思いつつ帰りの電車に乗った。
今夜は早く寝よう。悪夢もナシで寝れそうだ。誰かにありがとう。
おしまい。


自由詩 僕はドーピングゲーマー・12月17日(池大会・ゲームオタクの日記) Copyright うおくきん 2008-09-26 04:55:20
notebook Home