ふたつの輝き
乱太郎
太陽だけを愛していたい
眩い その輝きを
自らの鼓動に閉じ込めて
紫陽花のように
陽射しを抱きしめて
明日を信じていられるように
月の輝きに頬ずりしたいのは
さびしくなったから
すぐそばで甘えてみたくなったから
愛してはいないけど
愛されてみたくなったから
昼と夜
交互に訪れて
握手することもなく
昨日の太陽と
今夜の月
もう昇ってこないかもしれない
あの輝きと
必ずまた会えるだろう
この輝き
孤独を産み落とすものと
優しさを投げかけるもの
一瞬でいいから
交わることができたのなら
僕に迷いはなくなるだろう
両手に同時にのせることが
できるのなら
黄金色は
僕の空白を染めてくれるだろう
月と太陽
どちらも輝きつづける
昼と夜に