別れ
《81》柴田望

鮮やかな圧搾機よ
加担を降る
少年とふらんした
闇の降る
多数の魚のだれのせゐでもない肩の
複眼の画像からけれども
意志くせに
しらしらと逆吊りの腕のながさよりも目を酷使する
網膜をこぼれ私を
泡とこだまする
この感受性だとすれば
きのうは翅とどこにも
なめされた小型周囲だとすれば

闇の蒼穹のごとき泳ごうとするときが転調よ

橋の声だけ
夜に青をやぶった
重すぎた時の締切まぎわは感受性に陰茎であるのか
サフランに熟睡が呼吸する
火が穹窿や見出すとき

活動
樹木や
脱落が祈りのように爆ぜ散る
おそらくたびに
自分自身に私にぬくぬくとを
くちづけとてもきれいしかばねのたましひに囲まれて

生存スルハズを外も成立せずのは
焔を
呼ばれるたびの白い
歳月の羊歯族を疾走するでは
ここと
安く呼吸し仮死のなか
脊椎動物もかけてやる
文字を
「泳がせてください」の
遠い


最初から完全な状態がとびのくやうに移動する
個眼同士の安く存在も併発して
朝よ世界の中心に繰り返す
死者たちは太陽の
者のお前のこすりつける
果実でガラスのようにならぶのだ
男の罪のない
問題

私に網膜症(糖尿病網膜症)ののどかさ告発に
精神を正常な視力はくる
下にまいにちまいにち光を感じ
水晶体の視細胞層と堪えて


自由詩 別れ Copyright 《81》柴田望 2008-09-21 07:08:42
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