海のそばの小さな家で
K・フラグメント

1

私がただ、
眩しくて手をのばすなら、
日の当たる場所に、
古く乾いた存在があってほしい。
美しく光る埃が、
波の気を引く、
ときめくような、
昨日のプレゼント。
ビーチでスキップする、
日曜日の少女。
古い手紙をもう一度読むとき、
ああ、
私が見つけることができたものはすべて……
落ちた万物は、
持ち主のない思い出。
意味のわからなかった言葉を、
実験用のハエに与えること、
それは私にはできません。



2

グレード1を訪ねると、
ミイラになった教師が、
わたしを出迎えました。
かつてその老人は、
死んだ小鳥の梱包剤の、
紀元前的な強度について、
ぼやいては笑っていました。
理想はイグアナの速さで、
檻は秋残る土地に残されたまま、
君は誰の眠りを妨害している。
冷たさの遠回り夢作戦。
ベゴニアの花が咲いている、
高温多湿の惑星では、
バッタ、流行病、
および彼らが知っていた拷問。
小さな女の子の命令は、
私にそれを思い出させるでしょう。
話は本当でした。



3

彼女はいまなお、
座るべき席に迷っています。
私の空のノオトを見てください。
叫び声ような空調音がもたらす、
艶やかな巻き毛のさざ波、
彼女はふと思い出します。
躁鬱病の作曲家。
毒と呼ばれた彼の旋律。
遠心分離機によって得られた結果、
成分の最下層、
それは祈りでした。
研究者たちは全員避難する間もなく、
実験棟のあちこちで、
例の赤い姿で発見されました。



4

ああ、私が見つけることができたものはすべて、
意味不明な言葉によって、
溶かされてしまいます。
海は、
部屋の美しい埃にとどかない。
秋残る土地で針金をもった、
黒い服の少年が、
血を吐きながら、
傷口はひらいたまま、
空中ブランコの、
今にも落下しそうな、
恒星を涙目に、
映しているでしょう。


自由詩 海のそばの小さな家で Copyright K・フラグメント 2008-09-17 22:38:44
notebook Home 戻る