琥珀
さき
擂り潰す
心の在り処を問わないで
琥珀色した
液体の
底に沈んだ
愛を拾おう
「今」よりも
草臥れたものが
あるとして
それよりも尚
ひきつけるのは
紛れもない
低く笑って
煙草の
煙の
行方で占う
憧れた
遠くよりも
より遠い
感じる度に
理想と現実
赤い口紅
赤いネイル
そんなものは
殆ど
幻
移ろうことは
恥ずかしいことではないと
私の不実も認められる
焼け切れ
焼け切れ
今も過去も
占う明日も
何もかも
足りない
足りない
私の中身を
贖う
今夜の
ささやかな
涙
琥珀色
底に沈んだ
愛を拾おう