秋空
明楽

はふり はふりと
絶え間なく吐き出される
うすく くもった溜め息で
部屋の中のこまごまとした輪郭は
ほとんどなくなってしまった
あいまいにぼやけた世界は
色々なこと を
許してくれそうで
わたしの輪郭もそこに
馴染ませてしまおうとしたけれど
ふと目にした窓の外で
腹の底から笑える冗談みたいに
気持ちのいい空が広がっていたから
解けかけていた輪郭もそのまま
コンバースに足を突っ込んで
全速力で飛び出した


自由詩 秋空 Copyright 明楽 2008-09-11 13:49:37
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