無力
雪女

「乳ガン」

私の母は胸に何か違和感を感じると言って病院に行った

病院から帰って来た母の顔はすごく暗かった

私は嫌な予感がしていた

私の母は乳ガンだった

嫌な予感が当たってしまった

その夜私は一人枕を涙で濡らした

なんで私の母が乳ガンになってしまったのだろう

なんで他の人じゃないんだろうと思った

もしかしたらこれは夢なんじゃないかとも思った

でも現実だった

私は考えた今母に何をしてあげれるかを

でも

何もなかった

私が乳ガンを代わってあげることなんて出来ない

ただ見守ることしか出来ない自分は無力だと思い知らされた

人間は無力だ



自由詩 無力 Copyright 雪女 2008-09-09 00:26:02
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