K.SATO

死んでいない
だけど生きてはいない
君は生きていないのだろう
だけど死体ではない 僕ではない、君は
街の中 過ぎゆく笑顔の中の一つだろう

ちがう死んでいるじゃないか
呼吸はどこだ 笑いはどこだ
この暗い顔をしたものは何

君よ…
生きていた君よ
昨日まではここにいたのだが
地下室の隅でいつも
終わらない歌を歌っていた君
君は何にでも誰にでも
そこで笑顔をふりまいていた


自由詩 Copyright K.SATO 2008-09-07 18:30:42
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