残暑
ヒロシ

過ぎ去りつつある夏
残像のような
真夏のそれとは違う
寂しげな熱

ゆっくりゆっくりと
季節は移ろってゆく
どうかまだここにいて

太陽と空が
ほんの少しずつ高くなってゆく

きみの声が聞こえた気がした
もう追いかけてこない
僕はきみの名をつぶやく

夕焼け空

思い出がスライドショーのように
回り始める

楽しかった日々も
あの空の向こうへ
流れていった

ひとり
きみを想う季節
寂しい季節がまたやってくる

たくさんの
君の言葉を抱きしめて

巡る季節を
感じて


自由詩 残暑 Copyright ヒロシ 2008-09-06 04:37:41
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