さざなみと吐息
笹子ゆら

冷たい海にさらわれるような心地で
あなたを求めてみたら、きっと
わたしたちは幸せになれるのだろうなんて
下らない戯言を呟いてみた

眠れば 夜を越えて 朝になる
(溺れる前に息を止めて、)
待って あなたの嘘 消してよ

奇麗になんてなれるわけがないから
わたしはそうして言葉を切り取り貼り付けて
抱きしめ離れないようにする
沖にまで流れてしまわないように


漂い続けたら 次はどこに行こう?
繕い続けたら 次はどこに行こう?


切れ目はないみたいだけど
すぐにでも解けてしまうだろう
剃刀で線を引いたら
永遠をわすれてしまう

あなたの台詞が酸素に融けてゆく
……終わりたくないのに



自由詩 さざなみと吐息 Copyright 笹子ゆら 2008-09-06 00:25:06
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