カヌレ
小禽


疲れた足を ぽたり ぽたりと
落として帰る

長い長い通り雨のあとに
昨日の分の溜め息を
「う」の口でぜんぶ吹き出すと
すっからかんになった心が
小さく萎んでいるのが分かる

そういうとき
甘く焦げ目のついた焼き菓子がたべたい、と思う。




自由詩 カヌレ Copyright 小禽 2008-09-04 21:46:36
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