パラソル

どんどん五角形の家へ入っていくといいよ
そばにはいつでも手帳があるんだから
どんどん予定を書けばいいよ
そしていつでも時間に追われてるんだから
グルグル部屋の中を走ってればいいんだよ


目に見えないはずだった記憶が
なぜか目に見える。
青と、緑の、輪郭のぼんやりした水玉もようなのだが、
どちらが背景で、どちらが水玉なのだろうか
分からない。目の前に小さな雲がやってきた、
それが記憶だった。
記憶ってかわいいですね〜〜


わたあめ屋のおやじになりたい。
あんな実態のない菓子が200円なんてにわかには信じられない。
財布から紙幣を出して、わたあめを買う。
平面の紙が、雲に変わる瞬間だ。


FAX用紙をさわると、千枚のFAX用紙が
空から、雲からふってきた。
それをよろこんで拾う人たち。


FAXには、何も書いていなかった。
ただし、差出人以外は。
そこには「雲」と書いてあった。
でもどの雲なのか分からないし、雲から
FAXされたのは僕だって分かる。
たぶん、盲目の人でも。
でも雲からFAXが来たのは
なんかうれしい。


空に雲が浮かんでいる。
空に雲が浮かんでいる。
空に雲が浮かんでいる。
空に雲が浮かん
でいる。


自由詩Copyright パラソル 2008-09-01 23:02:31
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