詩索

感喜か狂気か衝動か
情火が臓腑を舐め溶かす
のけ反り首を掻き毟り
吐いた胃液が喉を焼く
露さえ通らず視界も腐り
なおざりに捨てた言葉が鼓膜を叩く
どこにも行けぬ なににも成れず
偽言を騙れば舌が溶け
善人ぶれば心の臓から血が流る
言論の前の虚言など塵に等しき
葉者の戯言風に乗り
遊ぶ童の唄になる
びくつく背中を畳み込み
こそ泥宜しく影に棲む
それでも言葉は捨てられず
真水さみずの心を紙に擦り付け
実となり咲くのを待っている








自由詩 詩索 Copyright  2008-09-01 04:45:34
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