コスモス
Etuji

遂には不信のまま生涯をおえるのだろうか

いくどとなく陽は昇ったそれでも
明日また陽が昇るとは信じることができなかった
夜の闇のなかをよびかけるための一言をさがしている

無数の問いをかかえ
なぜ問うのかさえわからなくなるとき
肉体がしずむように重い

人が
人のみが人を殺すのだ
刃物で銃で
あるいは中傷の一瞥で
ついには無関心で
そして忘却をもって
死者をも殺すのだ

暁にはまた鳥はとぶだろうか
一条の光の軌跡に意味はあるのだろうか

無常にコスモスが咲く

不信がうむ
無数の殺戮にも
平然と風にゆれている

私はただ生きるちからを信じたいのだ。



自由詩 コスモス Copyright Etuji 2008-08-30 21:20:30
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