宵宮
相馬四弦

バター色が並んでた

垂れ下がったぼんぼりの

次また十歩 遠ざかる

逃がさぬように目で追った

こおろぎの鳴く林道に

仄かに燈るわたあめを

父の背に揺られ啄ばんだ

あの暗がりを覚えてる

甘えるように怯えれば

背帯を直す母の声

囃子太鼓が消えてゆく





自由詩 宵宮 Copyright 相馬四弦 2008-08-25 07:29:43
notebook Home