やね
しろう



ゆうべ ぼくは あまもりに なりました

ほしが おちたからでは ありません

じゅうが うたれたからでも ありません

ずっと

たいように やかれつづけて きました

しもに ふるえつづけて きました

けれど

あめは いつもやさしく ぼくを さすってくれました

あめが ぼくを あまもりにしたわけでは ありません

だれが あまもりを あけたわけでも ありません

ぼくが やさしさにたえきれず あふれて しまったのです

ゆうべ あめは ふりませんでした

だのに ぼくが あふれて


ゆうべ ぼくは あまもりに なりました

ぼくは あめに やさしさを かえしてあげるため

めを あけました


ゆうべ ぼくは あまもりに なりました

いまは そこから ちきゅうの そとを みつめています

ほしが みえます

つきも みえます

けれど さみしいのは

あめが いないからです



ゆうべ ぼくは あまもりに なりました

あとは ただ あめを まつばかりです








自由詩 やね Copyright しろう 2008-08-23 22:20:29
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