虹色 ・ レインボー
タマムシ
暮れてゆく夏のかたむく日差しのように
あなたの後ろすがたが遠ざかってしまう
今日あった嬉しいこと、虹
久しぶりに見れたこと
あなたの後ろすがたが遠ざかってしまう
淋しさがぼんやりと浮かぶ、空
記憶がだんだんとうすれてゆくみたいに
景色と時間が後退してゆくのを止められず
瞳を閉じて焼きつけておきたかった
わたしの一番大切なところに
だけどあなたのすがたは
きれいだった虹色にかすんでしまって
一緒に見たんだよね?って
もう一度確かめたくなる
レインボー
ただ一人
ぼうぜんと立ち尽くす夕景の中で
あなたの後ろすがたが遠ざかってしまう