夏の終わりのはじまり
kauzak

電器店で洗濯機の購入手続きをしている間
に降り出したゲリラ豪雨は雷を伴って
ドドドォーンと雷鳴が店内に響き渡る

電器店の1階にあるセミオープンの駐車場
にも雨が吹き込んでいて
(それは水の膜となって左から右へと流れていく)

走り込んで乗った自動車を国道へ漕ぎ出すと
激烈な雨が水の塊になってフロントガラスを襲う
狂ったように水をかくワイパーも虚しく
視界は雨粒で覆い隠されてアクセルを踏めない

(雨の川を潜水しているようだ)

雨から逃げるように
大型スーパーの立体駐車場に自動車を入れると
階上に向かう車道は川になって
雨水が夏のすべて洗うように流れていた


自由詩 夏の終わりのはじまり Copyright kauzak 2008-08-20 23:57:55
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