むなしき熱帯
楢山孝介


ひからびたからだと
ひらかれたからだとで
だらだらと抱き合ううちに
汗ではないものが流れ出た
かなしくはないのだが
うれしくもないままに
むなしさだけがわいてきた
背中で虫がつぶれていた
わらうことを忘れてしまった


自由詩 むなしき熱帯 Copyright 楢山孝介 2008-08-16 10:49:03
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