世界の果ての汀で
まどろむ海月
青い闇の水をたどって
近づいてくる
紅斑のある
白い身体
永く向き合ったまま
微かに身体を
揺らす貴女
どうかこのまま…
幸せすぎる緊張感に
堪えかねたわけではないのです
指先から散らした
透明な碧の薄片は
あなたに触れただろうか
言葉のかわりに
貴女に 私は
この世界の果ての汀で
出逢う二人の魂
佇む木と錦鯉
有明の月
みなもを渡る
暁の霧
そして
あけぼのの
気配に
身をくねらせ
去ってゆく貴女
さめてゆく
夢のように
午前の散歩でね
雲間を飛ぶ
鳥を見たよ
あんなに高い
空を