きみの残骸
ゆうと
へえ
増えていくなあ
きみの残骸
あとになればなるほど
燃え尽きて
甘くなる
そういったものさ
水蜜桃かじって
甘い匂いを振りまいてる
あの子とはちょっと違うのさ
人生っていうものは
燃え尽きて
苦くなるものが多いけど
ごく少量だけれど
燃え尽きて
甘くなるものがあるのです
たしかにここにいま
ぼくの手のひらにあったのですが
それもまた風に乗って
誰かの元へとゆきました
あくる朝には忘れてしまうだろう
きみと交わしたことばなど
意味だけを残して あとはさよならと
風に乗ってゆくんだろう
きみの残骸
集めて
放って
燃え尽きて
甘くなる
そうしていつか
すべてが消える