碧い月
皆月 零胤
最後に見た夜空の星は
100光年の彼方からの100年前の光だ
それを見ながら僕は
緑色に濁った冷たい泥沼に沈んでいく
永遠と瞬間の狭間で息をして
一瞬の間に100年分の夢を見た
暗闇の中で見る夢ばかりがとても眩しい
でもそれはすぐに泡のようにはじけて
僕はすぐにただの暗闇に引き戻された
まるでそこが僕にふさわしい場所かのように
いつかあの碧い月に手が届けばいいのに
自由詩
碧い月
Copyright
皆月 零胤
2008-08-14 01:11:06