ゆるこ

その飛翔を
だれかの鞄に詰め込んで
機械的な作業で
きみは缶になる
 
密封空間に
足首を垂らせば
秘密の合言葉が
世界中から聞こえてくる
 
 
透明な羽をなんども
一瞬をしった少女の様にはためかせ
ゆらゆらと脈をつたう
汗のひとつひとつを結晶にした
 
誰にもあいされないんだと
静かに独白する男性に
祝福を、あいを、ばらまく
 
 
 
(そうさ、わたしは、)
 
 
硬質の不鮮明なパルス
、をなぞる
指先に太陽
イカロスは死なない
 
不特定多数のmeが
今 空を飛ぶ瞬間
 
 


自由詩Copyright ゆるこ 2008-08-11 11:44:49
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