さらば長崎
ゆうさく

愛が散りばめられて
夜空に幾千の祈りをしたら
ロマンティックパレット
魔法陣を描いて
エンジェルは踊り狂う
 
坂道の反射のせいで
黄昏色の猫
オレンヂの教会
焼けただれたマリア
きみと重ね合わせて
愛しき(かなしき)、少年時代
 
淡い片想いを
ラムネに沈める
ビー玉は永遠にとれないけど
それがいい
 
ふらつくカラスは
浪人生
夢は輝いてる
滑空、そのまま、
クリアな放物線
 
「さらば長崎」
想いは風にとけた
傷がいたむけれど
ぼくがうたうは
あかねうた
 
なにか去りゆくだけ、
世界はこぼれるけれど
 
ぼくは、
ここにいる。


自由詩 さらば長崎 Copyright ゆうさく 2008-08-10 10:03:45
notebook Home