温度差
佐々木妖精

東京に来た

インテリアじゃない方にい(る)んだ
駐車場もないコンビニに
集合かけても散り散りで
ひとりぼんやりメシ食って
ガストにも溜まらず
隠すべき訛りに依りかかるも
意識しないと喋れもせず
階段の右駆け上がる

オレ今圏内
アンテナ三本
毎日ソワソワ歩いてる
新宿県新宿市字歌舞伎町
見渡す限りの県庁だ
Suicaの果てまで県央だ

こっちは皆 
ゴミの分別で手一杯
休む席まで取り合いで
両手両脚満身創痍
診療所は大賑わい
サミット
地球のジャスコ
キミにききたい温暖化対策
熱中症や皮膚病が
深刻なのかもしれない
日本以外
どこもかしこも
ジャスコすらロクにない ド田舎の国だから
現役ヤンキーが闊歩する アメリカまで先進国だ
これまた訛りがひどいらしい


賭けようか 半年後
北国の生活困窮者が
原油高で何人
凍死するか
賭けたかないが 命


父さん 母さん
私はあなたの形にくるまれ育ちました
こちらは時々 あなたの身体と同程度の気温になるそうです
外へ出れば あの安らぎを味わえるのでしょうか
地吹雪に痛む手を 握り締めてくれたあの体温ほど
分かりやすいものを知りません
雪を漕ぐことなく
歩くだけでそれを味わえるこの場所は
もしかしたらとても満たされた街なんじゃないかって
つなぎ方を模索してしまうのです
友達になろうぜ
雪、分けてやっから
でないと 寝苦しさにしけって
何ものも 遠くにありて


自由詩 温度差 Copyright 佐々木妖精 2008-08-07 23:06:09
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