友だちと夏
さだあいか (サダアイカ (aika))

砂浜からおーいと呼ぶけれど

友だちはもうみんな遠くへ行ってしまった

かもめかと思っていたら

船だったので

白い帆はどんどん小さくなって

水平線の向こう側へ

目的地があるようだから

目的地へ向かってゆく

わあ

素晴らしいもののそばに居たのだな

思うまで時間がかかったが

春から夏になったように

夏から秋になってゆくから

少しづつ泳ぐ

泳ぎを

ぶざまでも進む

少しづつ

じりじりと照りつける日々

もうすっかりみえないけれど

おーい

おーい

と時折呼ぶ

じりじりとじりじりと


自由詩 友だちと夏 Copyright さだあいか (サダアイカ (aika)) 2008-08-07 02:56:07
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