ビヨンド
あおば


                080731


とりが鳴くからかーえろ
とりが鳴く
カエルが鳴く
蛙飛び込む水の音
ヒキガエルのことだよと
昨日見たのを思いだし
カラスの勘三郎は嬉しそう
意味無し鳥は気楽ねと
おかあさんは新しい子守歌を作曲中
だけど
ビヨンドの追っかけなんて
おかあさんのおとうさんはやきもきしてた
むかし叔母さんが言ってました

君はどうなの
主体性のある生活をしているの
生活の本質を極めなくてなにが
好きなんて言っているのだ
隣のお兄さんは今日もイライラで
気短な思考回路をフィルタリングして
ホワイトノイズを少し加えて
レンダリングした表情も明るくして
光の質を分散化したらいいのではと
ちっちと鳴いて仔雀は逃げる
ちっちと泣きやむ乳飲み子が
夏の虫に耳澄ますので
ワタクシも安心して
新生児聴覚スクリーニング実施要領に目を通す







初出「poenique」の「即興ゴルコンダ」タイトルは若原光彦さん




自由詩 ビヨンド Copyright あおば 2008-07-31 22:54:36
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