ポエコ
モリマサ公

てゆーか旅と言ったら死体を探す意味で
凪いだ東京湾の沈んでいるヘドロとか
晴海の奥の草地に放棄されている冷蔵庫の中身に十字架を切る
みたいな
永遠に浮かぶことのない人たちみたく
あたしは許されることがない
ななめる満員電車の中で今朝もぶれながら
日曜はホームセンターでDIY的ロハスとペットショップコーナーをのぞき
100円ショップで刃物をもとめ
ブックオフで時間をつぶす
これがリアルにさみしさなんだなって
手首に線を引くのがいきてるってことなんだなって
冷凍庫の中の水道水の固まりを噛み砕く
砕きながらユニットバスの中で
ひざをかかえて服のままシャワーを水で浴びた
夕立は引き裂くような夕焼けを数分
目を閉じるときの音が
手を開くときつかむものが
キモクないていどに
レインボウブリッジをすきなだけわたる


自由詩 ポエコ Copyright モリマサ公 2008-07-31 01:43:40
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