飛び起きた夜
yoyo

[1]
夜中に突然起きる

0時過ぎまで友達に電話して

すぐ寝たつもりなのに

丑みつ時の幽霊か

2時半


[2]
そういえば、

寝る前のあたしは

ストレスいっぱいで

出ない涙が出そうで

考える葦である必要性と

痒い頭


[3]
ぴのさんの「遠ざかるひと」

もう一度読んで

怪人20面相だの

明智小五郎だの

違う連想が始まって

人間椅子


[4]
座り心地を確かめて

不潔な頭の金田一のように

白髪がふけのように白いまま

染めたはずの髪

不合理で充満した二酸化炭素

太陽が零 (愛がないと読め!)


[5]
肩のこりが治らない

こなきじじいを背負って

たまには冷静にたおやかな夜に

誰もすれ違わない夜道を

メロスのようにはだしで走った

結末のみえない明日へ


自由詩 飛び起きた夜 Copyright yoyo 2008-07-29 03:12:09
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