aerial acrobatics 13
mizu K


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ベッドの下の人たちを看取る


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自動二輪の音がきこえるしんしんと
暗闇にほの白くうかぶアークは
かわらずまわっているのか
確実の東に、あがりに、たたずむ人


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その日はけっこうどしゃ降りで
昼なのにもう夕がたみたいに暗かった
でも園児にはそんなのあんまり関係ない
いつものように園長センセ(鬼ババ)の足もとに
バナナの皮を置いたりいつものように
それでツノが生えた園長センセにおにばばはそとーって
各自持参の豆を投げつけたりいつものように
火を吐き出した園長センセとわいわい鬼ごっこ

しばらくしてそれにも飽きて退屈したので
うすぐらい階段の踊り場で
髪をぐああぁーってぐしゃぐしゃにして
うらめしやーってやってたら
たまたま通りかかった未来の夫がこてんと失神した


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錆びた自転車を放り投げる人



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MoMAのスカイアンブレラを買った
買ったはいいが使うに使えなくてやっぱり
晴れの日を待ちこがれる人



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その日はすんごいどしゃ降りで
床も廊下もじめじめしてるのに
園長センセ(鬼ババ)はめらめらしていた
2階の遊戯室からうめ組に降りる階段は
晴れた日でもなんだかうすぐらくていやなのに
なんだかいつにも増してくらい
だれかといっしょにくればよかったと思っているとふと
なんだか踊り場のすみっこに
なんだかくらい影のようなものがあるけど
なんだかこわいのでなるべく見ないようにして
早歩きで内側の手すりにそって曲がろうと
したんだかどうだったか
突然その影のようなのがこっちにすすすすっと寄ってきて
うらめしや〜って

気がついたら未来の妻がどうしたの?って
きょとんとした顔でのぞきこんでいた



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大聖堂の鐘つき男はもう何年も
土と石畳を踏んだことがない
打ち鳴らされた鐘から舞う
風に乗って流れる流れる
流れ行きて/北方へ



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あをの、高度を
俯瞰する
北に/立つ人のことを





自由詩 aerial acrobatics 13 Copyright mizu K 2008-07-24 02:03:15
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