愛しのroutine
yangjah

きのうの夜はめずらしく
ハンマの脚はうずかず
ぐっすり眠れたそうな

梅雨が明ける

ハンマは
一張羅を身にまとい
毎朝リビングのテーブルで
コーヒーを飲み
診察時間まで過ごし
鍼灸整骨院で
顔見知りや男前の先生と談笑

父は
店の鉄板を洗い
行きつけの喫茶店でモーニングとスポーツ新聞
そして家に戻り朝の刑事モノの連続ドラマ
テレビやビデオでゴルフの研究
そして仲間に会いにゴルフの打ちっぱなし

母は
洗濯機をまわし
布団に座って朝刊を読み
ゆっくり布団で過ごして
午前中のうちに店と家の買い物に

ずっと自分で仕事をしてきた人たちだから
自分の暮らしを自分で動かしている
何かに動かされるように動いている

わたしのからだも
冬眠から春眠の春を経て
新緑の頃から
動き出す

太陽と一緒に
目が覚める

いつのまにか朝の習慣がからだになじんでくる

カーテンと窓を開ける
布団をたたむ
作業着に着替える
顔と歯を磨く
水を飲む
ゴミを出す
植物に水をやる
家の横の駐車場で太極拳の稽古をする
なんちゃって神棚にお水を供える
軽く朝ごはんを食べる
アトリエで作業と稽古をする
ハンマと遅めの昼ごはんを食べる

暮らしはぐるぐるまわりつづける

あっという間に一年もめぐりくる

一年前の七夕は空の上だったなと
ふと想う


自由詩 愛しのroutine Copyright yangjah 2008-07-22 08:36:10
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