あさがお
ひとあめ

ねむりの実 鍋のふちをゆらゆら
かざりの紐はほどけて
毎夜寝言でいう
赤いろうそくのはなし

借りた本を返さずに卒業した
冒険小説のような夢を
寝起きで思い出す
あきらかに泣いていた日

つるを巻きはじめた朝顔に
ちいさな蜘蛛がのぼっている
花のせいにして雑草をぬく
わかってとわらう
大切なひと



自由詩 あさがお Copyright ひとあめ 2008-07-20 06:31:01
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