すな
かとり

おなじすなをさわっている
別の数を言うから
涙がでるだけ
目を見て。 それか
目を閉じて。
見渡す限りの砂場で
雨が降って
いたとしても
同じところにいる、
それだけで
掘ったり 固めたり 掬ったり 崩したり
ぜんぶ簡単に
金色になる

ねえ
素敵な「つの」でしょう
素敵なトンネルでしょう
こことここがつながってるの
この穴は窓だよ
さよなら

太い鉄が地面からはえている。
かばがいる。
うまがいる。
誰もすわっていないぶらんこがゆれる。
あのベンチにすわったことがある。
ジャングルジムがさびている。
靴の底にすながついていた


自由詩 すな Copyright かとり 2008-07-16 22:43:28
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