君にぶつかっていく
もこもこわたあめ

君にぶつかっていく 胸の底からすべてを吐き出して
君にぶつかっていく 体の細胞ひとつ残らず
君にぶつかっていく ありとあらゆる、感じるものすべてで

ごろんと見上げる 中途半端な夜空の下
ごろんと見上げる 中途半端な胸のモヤモヤ
ごろんと見上げる その先に咲いてるはずの花火の、音

ポケットから
取り出した携帯の短縮番号に登録された 君の番号
強く握り締めても 君のぬくもりなんか伝わってくるはずはない
のに
なぜか胸は自然と落ち着いて 君の事が大切なものだと
ただただ気づかせてくれる

君にぶつかっていく 目を瞑ってでも
君にぶつかっていく 声がかすれてしまっても
君にぶつかっていく 二人の距離が離れてしまうとしても

じっと見つめる 携帯の液晶
じっと見つめる ボタンを押す親指の行方
じっと見つめる 黄色い三日月に腰掛ける君を

いつも変わらない
3コール目の「はい、もしもし」三日ぶりに聞いた 君の声
声からでもわかる 君の今にも泣き出しそうな心の願いと叫び
けれど
いつもの天邪鬼ぼく意地っ張りきみが邪魔をして 君との無言の間が
ただただ続いてる

バツの悪い子供のようにどちらも切り出さぬまま
永遠に続きそうな天邪鬼ぼく意地っ張りきみ 二人の時間

君にぶつかっていった 僕のすべての気持ちを込めて
ひとつだけ
・・・・・・・・「My Dear」・・・・・・


自由詩 君にぶつかっていく Copyright もこもこわたあめ 2008-07-15 23:13:23
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