うみ=あお=そら
そらの とこ
金魚がプカリ
逆さに浮いていましたので
もうだめだと思って
そっと掬って森の木の下
深く深く埋めてあげましたら
むくむくむと水が湧いて
あっという間に水の中
海のようで沈んでいるようで
赤い実も黄色い葉も
すいすいと還っていくのでした
よく目を凝らしたら
キラリ輝くものがありました
あの人からの指輪かな
二人の銀食器かな
けれど魚のようでもあり
こぼした涙と言う方が適切かもしれません
それらはキラキラ光りながら
すいすいと還っていくのでした
それとともに私の体も還っていくのか
引き止めても体は
すいすいと流れていくよ
水と空と命混ざって
いろんな顔の青になる
泣いてなんかいないで
空に向かって笑って
ねえ青