小さな煮こごり
キリギリ

ぱちん、と、弾ける音は車に掻き消され
なんか、弾けたんじゃない?
なにが、弾けたのだろう?
少し、痛い気がするわ
棘でも、刺さったのかしら
でも、もう痛くはないけれど

雨は夕方から降りそうで、今はまだ
不平も、不満も、吸い上がらないし、流れない

発見したんだ!
何を?
クソ野郎は死んでもいい!
知ってる

あはーん。言ってみただけ。

君の詩はまるで出来の悪い絨毯だ
寝転がろうと思うと不快感が募る
トイレットペーパーの方が、少しは、マシ

鶏がかわいそう、程度の、
黒人がかわいそう、程度の、
初めての煙草にむせる中学生のような、
ブラックのコーヒーを「苦い」と言う小学生のような、
君の大発見は無用。

必要悪の丘から眺めていると
君の掲げる旗は隠れる
さらさら砂みたいな星屑が
私を歌えとことさら輝く
君のプロフィールの上に
星空の写真を貼って

あはーん。言ってみただけ。

怒れる君はクールでクレバーだね
来月ある町内の夏祭りでもそれやってくんない?


自由詩 小さな煮こごり Copyright キリギリ 2008-07-09 10:45:05
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